今回は私の約10年間の介護士の経験から、介護職なら誰しも経験したことがあるような[あるある]をご紹介します。
勤務別・業務別・その他に分けて紹介していきます!
介護士として働いている方は笑ってしまうようなものまで集めました。
介護の仕事を知らない人、介護士を目指し始めた人でも、この「あるある」を通して、「介護っておもしろそう」「現場ってこんな感じなんだ」と思っていただけたら嬉しいです。

あなたはいくつ共感できますか?
それではいってみましょう!
勤務別あるある
勤務は事業所ごとによって様々ですが、今回は早出、遅出、日勤、夜勤についてご紹介!


早出
- 出勤したとき、心の中で「助けに来たぜ」ってヒーローぶっちゃう
朝は、朝食の準備や離床の声かけ、トイレ誘導などの業務が多くて大忙しです。そんなときに出勤する早出は、絶体絶命のピンチに現れるヒーロー。そんな事をうっすらと思いつつ出勤しています。
- 出勤して朝の業務が終わってなくて絶望する
どんなに忙しくてものんびりと仕事を行う夜勤者さん、残っている業務を確認すると自分に気合を入れてがんばります。
- 出勤して、すでに利用者さんみんな起きてたら「神か」って思っちゃう
逆に夜勤者がすべて終わらせていることもあります。テレビを見ながら団らんして待っている夜勤者が神々しく見え、「もうやることないよー」なんてセリフを言われた朝はなんて心地いいでしょう。
- 日勤帯の誰よりも早く帰れるの嬉しい
日勤帯で最初に帰れる優越感はたまりません。「みんな仕事頑張ってね」と心の中でつぶやいて颯爽と帰る足取りは軽いですね。
- 冬の朝の更衣室が寒い
誰よりも早い出勤のため暖房もついていません。「ここは外か?」なんて思えるほどキンキンに冷えた更衣室で着替えなくてはなりません。黙って私服の下に制服を着てくる職員もいますね。
- 帰るときこれから出勤の夜勤者にドヤ顔しちゃう
軽い足取りで帰ろうとしている早出とは対照的に、これから長時間勤務を働く夜勤者の足取りは重たいです。そんな姿の夜勤者には自然と口角が上がってしまいます。
- なんか知らんけど業務多い
これは事業所にも寄りますが、業務がパンパンに詰められているところもあります。あれはなぜなんでしょうか?早く帰るあてつけかな?なんて思ってしまうほどに。真相は闇の中…
遅出
- 朝ゆっくり起きれるの幸せ
9時出勤や10時出勤で朝をゆっくり過ごせます。のんびりと朝食を食べて、ゆっくりスマホで好きなことをして、優雅な朝を楽しんじゃいます。
- 先に働きだしてる人とのテンション感が違って戸惑いがち
出勤するとすでに働きだしている職員ばかり。優雅な朝を過ごしてきた自分に比べ周りは仕事モード。「あれ?みんなどうした?」と空気感の違いを察知して、優雅な気分に終わりを告げましょう。
- 日勤帯で最後に帰るから夕方テンション下がりがち
取り残された感じがあって少し寂しくなります。でも本当に取り残されるのは夜勤者なので、「私たちも帰るんですけどね」と、どこか安心感もあります。
- 帰るときに夜勤者に「静かな夜だといいね」って言う
少しでも平穏な夜勤である事を願って夜勤者に告げて帰ります。夜勤は日によって疲労感が全然違うのでなるべく平穏なのがいいですね。でも実は心の中は帰れる嬉しさでいっぱいです。
日勤
- 勤務開始直後から忙しい
8時か8時半頃からの出勤が多いと思いますが、その頃は朝食も終わり利用者さんは活動時間に入ります。トイレに行く人、お風呂に行く人、オムツ交換に回る職員、忙しい1日の始まりです。
- 遅出を残して帰れる優越感たまらん
早出さんは帰ってしまいましたが、私たちにはまだ遅出さんがいる!と心の中で思って「お先に〜」と帰っちゃいます。
- 職員が多いからハプニングが怖くない
早出、遅出、上司に看護など他職種もいるため、不安な事は相談できますし、何か起きてもすぐにチームプレイを発揮してカバーできます。しかし、夜勤帯は…自分たちだけ。
- 連携プレーがうまくなる
「〇〇やっとくね」「先に⬜︎⬜︎やっといたよ」と声をかけ合って業務を進めていく自分たちは、チーム競技なら強いわ!なんて思えるほどの連携力を発揮します。臨機応変さも身に付けることができるので、自分の成長を感じられます。
夜勤
- 忍者のような足取りで背後に忍び寄ってくる利用者に心臓飛び出そうになる
廊下や居室の様子をみているときに、音もなく背後にスタンバイする利用者さん。びっくりして大きい声を出しては周りに迷惑になるので、悲鳴にならない悲鳴で叫んでしまいます。心臓に悪い…
- 巡視がお化け屋敷
夜勤の何が怖いってこれが1番。非常灯だけがついた廊下を1人で歩き、何もない事を祈りながら開ける居室には床に座っているなんてこともあります。そして、ガチな心霊現象に遭遇することも…。あなたならどうしますか?
- 明けで、遊ぶぞって思ってても実際は爆睡
明けはほぼ休みみたいなもの!と思って、出かけようかな?ゲームしちゃおうかな?なんて思ってても、いざ帰るとベッドに直行。夢の世界へ旅立ちます。でも逆の時もあります。眠たい…と思って帰宅するけど、テンション上がっちゃって色んな場所に出かけてしまうことも。
- ささいな音でも敏感になる
夜勤中は音もなくシーンとしているため、「カタッ」「スッ」とどれだけ小さい音でも鳴っても、つい音のした方を見てしまいます。
- お楽しみのスイーツを用意する
夜勤は長時間労働になる為、自分へのご褒美にスイーツなどの甘いものを用意しがちです。仲の良い人と組んだ時には交換会が行われることもあります。
- 「今日は平和だね」は禁句
介護士の最大の罪はこの禁句を言ってしまう事ことと言っても過言ではありません。その一言で平和な夜勤は突如として終わりを迎えるのです。待ち受けるのはナースコールの嵐でしょう…。


業務別あるある


介護士の業務の中でも大きく分けて、食事介助、排泄介助、入浴介助、レクリエーションや行事に焦点を当てたあるあるをご紹介していきます。
食事介助
- 自分も「あ~ん」って口をあけてる
これは不思議です。理由もわかりません。でもなぜかみんな口をあけちゃいます。そして誰かに見られてしまう。
- うっかり自分が食べそうになる
とてもお腹が空いてるときや、自分の好きなメニューだったときに「美味しそう…」とうっかり自分の口に運びそうになってしまいます。ほんとに食べたりはしませんよ?人間の食欲おそるべし。
- 「これきれいだから食べて?」とおすそ分けされる
「私、手をつけてないから」や「これよかったらどうぞ」と残されたおかずをおすそ分けされます。優しい心遣いに嬉しくなりますが、ぜひご自身で食べていただきたい。
- 「食欲がない」って言った利用者さんほど完食してる
「今日お腹空いてないんです」と言われる利用者さんがいますが、お膳を片付けに行くとピッカピカになるほど何も残ってないくらいキレイに完食しています。フリが効いてますね。
- 食事後に「ごはんまだ?」とタイムスリップ
認知機能が低下しているため仕方ないですが、ふと言われると「あれ?まだだったかな?」「〇〇さん食べてなかったかな?」と一瞬わからなくなります。
排泄介助
- オムツ交換が終わってすぐに「便が出ました」と告げられる
キレイになると出したくなるのが生理現象なのでしょうか。「今キレイになったとこですよー」と内心ツッコミをいれてオムツ交換の準備に向かいます。
- 訪室すると、うんちまみれの利用者さんが笑って出迎える
どうしてそんなに…ってくらい、あちらこちらに茶色のものが付いている姿を見かけると、何からキレイにすればいいのか思考が停止します。
- 終わったらナースコールで呼んでくださいと言ってから終わるまでが長い
トイレ誘導後、何かあってはいけないと外で待機することもありますが、なかなか終わりを告げるナースコールは鳴らず。心配になって声をかけると「まだよ」と返ってきます。
- 手にうんちがついても気にしなくなる
新人の時は「ついちゃったー」と思いますが、慣れると多少ついても「洗えば大丈夫」と気にせず、一旦目の前の仕事を終わらせることに専念するようになります。
- トイレ後、股にトイレットペーパーを挟む利用者さんがいる
昔は節約としてそうされてきたのでしょうね。パットがついてるから大丈夫ですよと、最近のパットの優れた技術を猛アピールします。
入浴介助
- 「ニューヨークに行きましょう」とダジャレで誘う
なぜか言ってしまう誘い文句です。ベテラン職員が言ってるのを聞いて、新人職員にも感染していく…。ダジャレウイルスかもしれません。
- 制汗スプレーは必需品
風呂場はとにかく暑いです。夏はもちろんのこと、冬場も汗をかくので制汗スプレーはエチケットととして1人ひとつは持っています。ボディーシート派もいます。
- 夏場は修行僧の気分になる
夏場は滝のように汗がでて、お湯で濡れてるのか汗で濡れてるのかわからないほどです。精神を鍛える修行だと思って全集中で介助を行います。水分補給は欠かさずに!
- 服を脱いでもらう時、脳内でレミオロメンが流れる
利用者さんの皮膚は乾燥しがちで、どうしても衣類を脱ぐ時に落屑(らくせつ)が舞います。落屑とは古くなった表皮が剥がれたものです。それが宙に舞うのを見て、「こな〜ゆき〜♫」とサビが脳内再生されちゃいます。
- 大浴場でうんちが出るとパニックになる
入浴前にトイレ誘導を行っても、身体が温まり腸の活動が活発になると出ちゃうんですよね…。それが大浴場の中だと大騒ぎです。他の利用者さんを転倒しないようにゆっくりと上がってもらったり、今から入る方がいれば現状を説明したり、お湯の張り替えには時間もかかります。
レクリエーション・行事
- 盛り上がると思ってしたことが、想像以上にすべる
利用者さんに楽しんでもらいたい。その一心で渾身のギャグやオーバーリアクションをするものの、沈黙の空気が流れてしまうこともあります。そんな時は他の職員が笑ってあげましょう。
- 拒否が続いているときに、現れる「私は参加するよ」と言ってくれる優しい利用者さん
レクリエーションにどうしても消極的な方もいます。普段は参加するけど今日は辞めときますと断る方もいます。そんなときに参加しても良いよと言ってくださる方が現れると、まさに救いの手を差し出す神様のような存在に見えてしまいます。
- 夏の行事は大盛り上がり
夏祭り、花火大会、夕涼み会と様々な呼び名のある夏の行事は、ほとんどの施設で力が入っています。出店を用意したり、地域の方を招待したり、家族の参加を募ったり、各部署の職員が出し物をしたりと大所帯です。利用者さんは楽しみ、職員や家族は盛り上がる素敵なイベントの1つですね。
- 進行役は「どうぞどうぞ」と遠慮する
司会進行役は大変です。しゃべりもできないといけませんが、参加する利用者さんに目配り、気配りをしないといけません。そんな役は遠慮されがちで、側から見るとダチョウ倶楽部さんのよう。
- クリスマスはハンドベル演奏しがち
私も何度もしたことがありますが、クリスマスにはベターな出し物です。どの音を担当するか決めて利用者さんと一緒に演奏するのは、思いのほか楽しくて盛り上がります。
- 必ず1人はスペシャリストな職員がいる
どのレクリエーションや行事でも、柔軟な対応ができるスペシャリストが存在します。しゃべりもうまけりゃ、役を任せてもうまい。そんな人がいると周りもサポートしやすくて進行がスムーズ進みますね。
- 昔の歌や童謡が歌えるようになる
レクリエーションのひとつにカラオケがあります。歌うもよし、聴くもよし、恥ずかしいと言われる方といっしょに歌って盛り上がる。気がつくと歌詞を見なくても歌えるようになっている自分が誕生します。
受診付き添い
- おしゃべり好きな利用者さんとは待ち時間が楽しい
受診の待ち時間って長いですよね。職員もつい睡魔に襲われてしまいますが、そんな時におしゃべりが好きな利用者さんだと、待ち時間が全く苦じゃなくなります。
- 受診に行く時だけ大人しくなる利用者さんがいる
普段は落ち着かなかったり興奮することの多い利用者さんが、先生の前になると急に大人しくハキハキと元気に話をしている。いつものあの感じはどこへ?と心の中で思ってしまいます。
- 先生に恋?って思うくらい主治医の事が大好きな利用者さんがいる
診察中に先生の手を握ったり、先生に会えることを楽しみにしている方もいらっしゃいます。その表情は乙女さながら。恋愛に年齢は関係ない!
- 病院の看護師さんは意外と怖い
入院することになった時の病棟の看護師さん。覇気をまとっているかのような威圧感を感じちゃうのは気のせいでしょうか?忙しい気持ちはわかりますが、少しほがらかにお願いします。
その他のあるある


- ナースコールの幻聴が聞こえる
職場でナースコールがなってないのに聞こえたり、家に帰っても鳴っているような幻聴が聞こえるようになります。事業所ごとにメロディーが違いますが、あなたの職場はどんなメロディーが鳴りますか?
- 力士の名前覚えちゃう
利用者さんのお楽しみでもある大相撲。好きな力士がいたり、応援したい力士がいたりと様々な理由で見ている方がいます。一緒に応援していくうちに「この人〇〇だ」と覚えてしまいます。日曜日の千秋楽は特に盛り上がりますね。
- ナースコールを押したのに「押してないよ?」って不思議がられる
ナースコールが鳴って利用者さんの元へ行くと「何か用?」と逆に聞かれてしまいます。押してませんか?と確認して、用がなければそっと退室します。
- 食事がおいしそうで自宅で同じもの作っちゃう
管理栄養士が考えるメニューはバランスの整って美味しそう。飽きないように様々なメニューが登場するので「久々にこれ作ろうかな」「今日はカレーにしようかな」なんて参考にしちゃいます。
- 手にできないから、足にネイル
手洗いを頻繁にしたり、直接介助をする為、手にネイルは塗れない。でもおしゃれはしたいと思って、せめて足に…とネイルしちゃいます。入浴介助の時に見えて、「それかわいいですね」と褒め合うこともあるあるです。
- 普段の声が大きくなる
難聴の方や聞こえにくい方がいる職場では基本的に大きな声で話すことが多くなります。すると自然とプライベートの声も大きくなり、友達から「声がうるさい」と言われてしまうこともしばしば。
- ゴミかと思って捨てようとしたティッシュの中に入れ歯が入っていてヒヤリとする
ティッシュが丸めて置いてあると、「これゴミですか?捨ててもいいですか?」と確認して手に持つと何やら固い。開けてみると入れ歯があって「捨てる前にき付いて良かった」とホッとしちゃいます。見つけた場所がお食事処やホールだと、「これはいったい誰の?」と捜索が始まることも。
- 漢方を色や番号で覚えちゃう
漢方の袋には色と番号が書いてあります。毎日様々な漢方を見ていると、「54番…抑肝散だな」「紺色は大建中湯かな?」と推理したりしちゃいます。
- 毎日タオルを巻いてくれる利用者さんがいる
顔拭きタオルやおしぼりタオルを巻く作業に常連さんがいらっしゃいます。進んでされる方もいますが、落ち着きがない方や不穏な方にお願いすると集中して取り組んでくださる効果もあって助かりますよね。
- 長期間の休み明け「あなた最近見なかったね」と言われてきゅんとする
インフルエンザやコロナで1週間程休んで出勤すると、居なかったことに気がついて声をかけてくださる方がいます。「1週間居なかったことに気づいてくれてる!」と嬉しくなっちゃいます。
- 姿が見えなくなった新人職員は、大体おしゃべり好きな利用者さんに捕まってる
新人職員に指導をしていると、「あれ?どこいった?」と姿が見えなくなることがあります。そんな時はおしゃべりが好きな利用者さんの元へ行けば、おしゃべりで盛り上がっている。コミュニケーションも大事だけど、今は色々説明しなきゃならないんです。と心を鬼にして自然な流れで連れて行きます。
- めちゃくちゃスタミナのあるベテラン職員がいる
まったく疲れを感じさせない職員がいます。ナースコールにはすぐにかけつけ、仕事を頼まれたらすぐに取り組み、施設内を駆け回っても疲れを感じさせない姿に、違うエンジンを積んでるのか?と疑問に思ってしまいます。
ネガティブあるある
- お局とペアの時は緊張する
重鎮的な存在のお局さんはどこの事業所にもいるでしょう。ペアになった日には、何か言われるのでは?とビクビクしながら働くこともあります。ご機嫌を損ねるような発言は避けましょう。
- 利用者さんにキツくあたられ傷つく
利用者さんに怒られたり、冷たくされることもあります。人と人が関わる仕事ですから仕方ありません。どうして怒っているのかを考えて対応をしていきます。
- 帰宅直前に事故報告・ヒヤリハットを目撃
もう帰れるぞ!と思っていると利用者さんの転倒を目撃してしまう。対応して記録を残し、報告書を作成しているうちに定時はとっくに過ぎている。帰りたい気持ちは箱にしまって仕事を終わらせましょう。
まとめ
あなたが共感できるような「あるある」はありますか?クスッと笑えるようなものから、仕事風景が想像できるようなものまでをご紹介いたしました。
私の老健と特養の経験と、他部署の方や同僚の方の意見を参考にしました。
介護には訪問介護やサ高住など、たくさんの事業所が存在します。ほかにも「こんな経験はあるある?」とお声があれば、気軽にお問い合わせください。Ⅹ(介護のひろふみ)からのご意見もお待ちしています。



これからも介護士のお仕事事情や、役立つ情報を発信していきます。最後まで読んでいただきありがとうございました。


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